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2016年6月28日火曜日

【テレビ】<メディアへの違和感>なぜテレビに登場する訪日外国人は、欧米人ばかりなのか?

1 名前:Egg ★@\(^o^)/>:2016/06/28(火) 14:04:33.31 ID:CAP_USER9.net

文/岡本亮輔(北海道大学准教授)

外国人が褒める国ニッポン?

スーパーカブで旅するアメリカ人、宮本武蔵を愛するメキシコ人、ハンコ好きのフランス人――テレビ東京が日本に来る面白い外国人たちを映し続けている。
『YOUは何しに日本へ?』や『世界! ニッポン行きたい人応援団』はおそらく訪日外国人の激増をうけて企画された番組だろう。

2015年、訪日外国人は1974万人と過去最高を更新した。2015年度とすれば2000万人の大台を超えている。
彼らのほとんどが訪れる東京のテレビ局としては、やって当然の番組だ。『和風総本家』でも、日本に興味のある外国人や海外メディアを招待する企画がしばしば放映されている。

まさか、わらじ作りに魅了されるハンガリー人や盆栽用ジョウロ作りを極めたいイタリア人がいるとは想像もしなかった。日本人には何ともないものが外国人には素晴らしく見えるというギャップはたしかに面白い。
同じようなことは一般の観光でも見られる。ホストにとっては変哲のないものを目当てに多くのゲストがやって来る。その結果、ホストが自分たちの生きる場所や歴史をとらえ直して誇りを持つというプロセスだ。

観光研究には、ホストの人々の認識変化と地域プライドの獲得を観光がもたらす良い変容として論じる立場がある。さらに、こうした変容を通じて、深い異文化理解や他者理解に到達するという学級委員的な意見もある。
政府の観光立国推進基本計画では「国際相互理解の増進」が目標の一つに掲げられており、国策的な意見と言っても良いだろう。

一方、こうした番組に対して日本礼賛番組という批判的な見方があるのも分かる。「外国人が褒めているのだから日本は良い国だ」というメッセージが読み取れなくもない。
しかし、より重大なミスリーディングは映し出される外国人の国籍だ。

テレビは欧米人ばかり取り上げるが……

たとえば、今年になってから『YOUは何しに日本へ?』で詳しく取り上げられたのは以下のような人々である。

 第111回 スーパーカブで旅をするアメリカ人(第1弾)
第112回 IT関連の仕事で出張してきたアメリカ人
第113回 宮本武蔵を敬愛するメキシコ人
第114回 ラジコン大会に参加するフランス人親子
第115回 スーパーカブで旅をするアメリカ人(第2弾)
第116回 ハンコ好きのフランス人モデル
第117回 すき焼きを食べたいカナダ人
第118回 京都から東京を徒歩で歩く浮世絵好きのオーストリア人(第1弾)
第119回 ニセコ好きのノルウェイ人
第120回 ヒッチハイクで旅するフランス人
第121回 スーパーカブで旅をするアメリカ人(第3弾)
第122回 京都から東京を徒歩で歩く浮世絵好きのオーストリア人(第2弾)
第123回 裸足で暮らすアメリカ人
第124回 日本語を使って旅したいドイツ人
第125回 茶道を学ぶために静岡に移住したスウェーデン人
第126回 中山道を徒歩で旅するフランス人
第127回 セーラームーン好きで声優を目指すアメリカ人
第128回 かなまら祭に来たアメリカ人の男女4人組
第129回 日本のウイスキーにハマったオランダ人2人組

圧倒的に欧米人に偏っている。というか、欧米人しか取り上げられていない。さらに身もふたもないことを言うと、ほとんどが白人である。

つづく

現代ビジネス 6月28日(火)13時1分配信   一部抜粋
http://ift.tt/293NEmO

2 名前:Egg ★@\(^o^)/>:2016/06/28(火) 14:04:47.03 ID:CAP_USER9.net

しかし、実際の訪日外国人の国籍の割合を見ると、ここ5年間、韓国・台湾・中国が6割以上を占めている。2015年のランキングは以下の通りである。

 1位 中国(25.3%、約500万人)
2位 韓国(20.3%、約400万人)
3位 台湾(18.6%、約370万人)
4位 香港(7.7%、約150万人)
5位 アメリカ(5.2%、約100万人)
6位 タイ(4%、約80万人)
7位 オーストラリア(1.9%、約37万人)
8位 シンガポール(1.6%、約31万人)
9位 マレーシア(1.5%、約30万人)
10位 フィリピン(1.4%、約27万人)
その他(12.4%、約245万人)

今年『YOUは何しに日本へ?』で取り上げられた中では、アメリカだけが5位に入っているが、ここ数年、全体に占める割合は年々低下している。
その他の国籍はほぼ1%か、それにも届かないことが分かる。数字だけから言えば、番組に登場するのは100人に1人もいない「テレビの中にしかいない訪日外国人」なのである。

制作者に悪意があると言いたいわけではない。バラエティ番組としての面白さを追求した結果だろう。
だが逆に言えば、なぜ、半数以上の訪日外国人では番組として成立しないのか。テレビの中の国籍の偏りは何を意味しているのだろうか。

テレビの中の欧米から来た訪日外国人は、一言で言ってしまえば、ホストにとって都合の良い外国人だ。彼らの多くは何らかの形で日本文化に興味関心を持っており、
日本語を勉強している人すらいる。日本に強い憧れがあり、何かを学ぼうとしている人々だ。

しかし、彼らはテレビの中にしかいない。メディアが作り出した錯覚だ。


引用元:http://ift.tt/28XbE7b

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参照元:芸スポニャース

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